これが動物園必携アイテム

どうぶつえんガイド―よんでたのしい!いってたのしい! どうぶつえんガイド―よんでたのしい!いってたのしい!
あべ 弘士

福音館書店 1995-04
売り上げランキング : 48050
おすすめ平均

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★★★★★(満点)

旭山動物園の飼育員で絵本作家・あべ弘士さんによる、動物園を楽しむためのガイド絵本である。なんという適材適所。
この本にはライオンやゾウ、シマウマなど40種とおまけ1種で、合計41種(ヒトだ)の動物について書かれている。動物園で見ることができる主な動物は、ここに網羅されているといっていい。

もうね、すごいよ。
この人にしか書けないし、描けない。動物園で25年間ずうっと動物を見つめてきた人だからこその絵本だ。

「キリンのオシッコは風に散って金色に輝いて、たまに虹が架かる」だの、「カンガルーはときどき赤ちゃんを袋から落っことす」だの、「カバは水の中でごろんごろんができる」だの、「片足立ちのフラミンゴは疲れたら足をかえる」だの、生で動物と対峙してきたからこその視点が満載なのだ。
動物の数値情報とか、いわゆる生態ウンチクではなく、キリンであるカレとか、カンガルーであるカノジョとかの個人の魅力を書き留めた感じ。ザ・人間交差点みたいな。だからおもしろい。動物だけど。

そして、絵がまた素晴らしい。
あべさんの絵のすごさは「あべ弘士ART BOX 動物たち」で思い知らされたが再確認。すごいよ・・・。
その描線が、画材が、デフォルメ具合が、まさにその動物という描き方なのだ。つまりカメはカメ、トラはトラ、ダチョウはダチョウと、動物により手法をすべて変えているのだ。だからその動物らしさがあふれている。

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ある研究によれば、動物園で人が動物を見る時間は、平均「2.6秒」という。それもほとんどは素通りで、いわば「0秒」といっていいそうだ。たまに30分くらいじーっと動物を見ている人がいて、それで平均すると「2.6秒」になるという。

この絵本を読んだら、それがどんなにもったいないことかわかるかも。
しかもだ、生き物のおもしろさってこんなもんじゃないんでうよね。ここに描かれてる深い内容ですら実はまだまだスタートライン。

さて行くか、動物園へ。山へ、川へ。いいや本当は自分ちの庭だっていいんだ。世界はどこでも生き物であふれてる。それはおもしろであふれてるってことさー。
このおもしろさを享受するために持って行くのはふたつだけ。それはじっくり観察する気持ちと時間。かんたーん、ヤッタネ!


エゾオオカミ物語 (講談社の創作絵本)
エゾオオカミ物語 (講談社の創作絵本)あべ 弘士

講談社 2008-11-26
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