うみたまごは水族館の未来の試金石

【大分マリーンパレス水族館「うみたまご」】  訪問日 2015/5/7、6/13

あそびーちについては→こちら

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セイウチのパフォーマンスで、セイウチとキスする(させられる)子ども。
唐突か。いやなんだか面白かったもんで。

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セイウチのパフォーマンスの近く、つまり入場すぐの場所にひっそりとあるのが「ガラスの歩道」だ。
館内に「?→」という掲示がある。それが目印だ。目印か?

これかなりオススメだ。
魚を真上から見る機会はそうないし、なにより高所感がすごい。大人でも足すくむ。
暗いのも雰囲気がいい。

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海の中は赤い色は見えにくい(赤の光は水の中に届きにくい)という展示。魚はハチビキ。
息子(6歳)がはまっておった。

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ヤドクガエルの展示の中にいるカメレオンが、舌をシュッシュと伸ばしていた。
獲物か!? いいえ、水を飲んでいるだけ。
やがて管に近づいて口をつけて飲みはじめた。最初からそうしろよ。

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屋外の魚展示にはカモメが。この水槽には魚がいるんだよ。狙ってる、あきらかに。
いちおう魚の逃げ場はある。

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その向かいにはエイが。これ、タッチしていいんだぜ? ウヒー。
背中からは駄目、下(腹)かあさわりましょうね、ですって。こわいわ。(さわったけど)

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こういうものもある。

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フタユビナマケモノだ。
6/13はたまたま運動場の外に出ていたので、じっくり見たり、そっとさわったりできた。

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コツメカワウソ舎もある。みな活発に動いていた。
ボルトなどの「おもちゃ」もあり、彼らの手先の器用さも目の当たりにできる。いやホント器用だわ。
しかしこの丸見え舎、カワウソ的には大丈夫なのか。なんか下から上まで密閉されてるし。

オススメはその換気扇近く。カワウソのにおいをどうぞ(笑)

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動物園じゃなくて水族館のレポートだよ。忘れないように魚の写真を貼っとこう。


そう、うみたまごは水族館だ。それもとびきりオシャレな。インテリア、ミュージックの洗練っぷりはさすがだ。
そして、子どもと行くのに楽しそうな水族館でもある。館内のキッズスペースの遊具の充実ぶりは他の追随を許さない。
以前もそのことについて書いた。→「あこがれの水族館デートとイワシ」

今回、その2点にさらに磨きがかかっていたように思う。
あそびーちはこれらの結実だろう。

これに、知的好奇心を育む仕掛けが充実すれば、鬼に金棒だと思う。
あそびーちのイルカに「個体名の掲示がないのが惜しい」と、前回書いたのも同じ意味だ。


ヒトがヒトのことを知りたくなるのは、ヒトという種に興味をもつからじゃない。
山田某さんだから知りたいのだ。他のだれでもない<この人>のことを知りたいのだ。
そのためにはヒトという種の心理の動きだって学んだりする。
僕らが本気で学ぶのは、いつだって個人的な関係に基づく理由からなのだ。だから名前表記もほしい。

うみたまごでも、いろいろ面白い取り組みをしているんだよ。「魚たちに芸を仕込む方法」を解説するのなんて、ホント面白い。
このとき、芸の仕込み方そのものだけでなく、食べることに対する執着すなわち魚の生きる力とか、適応力の高さに主眼をおいて解説を展開してくれると、もっと感動や震えを呼ぶかもしれない。

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今、日本(のごく一部・・・なんだよね、残念だけど)を揺るがせている「イルカ問題」がある。
日本動物園水族館協会(JAZA)が、 追い込み漁によるイルカ入手を禁止することを決めたというアレだ。
「改善されなければ除名処分にする」という世界動物園水族館協会(WAZA)からの通告を受けて、そう決まった。
うみたまごの田中平館長は、この決定を受けてJAZAの脱退も示唆している。施設とイルカとの関係を考えると、その理路も当然かもしれない。

僕は「残酷だからやめろ」というWAZAの言い分に納得するものではない。
ただ、日本の動物園や水族館にとってはよい機会だと思う。よい機会にしたほうがいい。
追い込み漁によるイルカ入手が必要ということは、繁殖できていないということだ。飼い殺しのために入手しているということだ。乱暴な言い方ですまん。

いちおう言っておくが、WAZAは「繁殖しなさい」とは言っていない(と思う)。WAZAが繁殖について言及しているかどうかを、私は寡聞にして存じ上げない(残酷とは、たしかに言っている)。
ただ、こういうときは、自説を主張しあっても素敵な未来予想図はあまり描けない。
人が許し合うのは整合性ではない。いくら理屈にかなっていても嫌なものは嫌だ。

「あなたの言い分ももっともだ。よくわかる。ところが言いにくいのですが、日本の文化的にはこんな歴史があって、これはあなたの国のあのことと同じなんですよ。命の捕縛はやめたほうがいいが、イルカの繁殖確立には少なくとも○年かかるんです。野生下でのイルカのあんな現状もある。繁殖技術の確立は人類にとっても大切だと思うのです。国内の反対意見も、繁殖の取り組みの中で動物に対する意識というのも変えて、昇華していきたい。だからマ、いずれキッパリやめたいんだけれど、とりあえず今後30年はこういうあたりで・・・どうですか?」

イルカ問題でより必要なのは、ことの是非をあきらかにすることよりも、そういう譲歩、妥協、すりあわせじゃないだろうか。
反対意見をも受け入れて代表する態度が、反対者のその反対意見を変える(こともある)。
CO2削減の目標数値設定だってそうだったはずだ(違うかもしれない)。

動物園は人間のエゴである。
そんなことはわかっている。動物園に関わる方なら日々その事実と向き合っているだろう。大変だと思う。
にもかかわらず、動物園が存続し、存続する必要があると彼らや彼らの先輩は言い続けてきたのだ。
おそらく残酷さを誰よりも熟知しながらもだ。そこになにかあると考えるのは、変ではないはずだ。

かつて、「キリンやゾウもいない動物園があっていい」と言った人がいた。到津の森公園(北九州市)の岩野俊郎園長だ。
動物園にいまほど馴染みがなかった僕は、たいそう驚いた。
「これからのZOOの話をしよう」

そりゃあ、キリンもゾウもいてほしいよ、正直。
でも「いなくてもいい」という発想が、僕のその後の動物の見方を変えた。
「動物園の人が、キリンやゾウがいなくても動物園が成立すると思っている・・・!?」
ふしぎに思って、キリンやゾウでない「ふつう」で「地味」な動物を、前より少し多めに見るようになった。するとあるとき、すべての動物を面白がっていた自分がいた。
いつのまにか、すべての動物に(個体に)、他の動物とは(他の個体とは)違う唯一無二の特徴を備えた「希少性」を感じていたのだ。僕にとって、すべての個体が代替不可能な宝に見えてきていた。
その結果、ちょっとしたいち動物園ファンが、いつのまにかわりと動物園ファンになってしまい、知らない人に向けてまでこんなブログを書いている。

じつは、イルカ問題は、動物園や水族館の問題ではない。
僕たち利用者の問題なのだった。え、そうなの? まいったなあ。

でもそういうことなら話は早い。組織や世界の話ではなくて、僕の半径5m以内の話なら、できることはわりとある。
自分の職場や友人のみなさまと家族あたりをターゲットに、水族館、動物園、生き物の面白さを、ちまちまとお伝えしていきたい。
だって本当に面白いもの。大好きな君たちに知ってほしいことが、たくさんあんだぜ? マジヤバイから。

閑話休題。

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うみたまごのファンは多い。
なんと実際に行ったことがない方でも、「うみたまごっていい水族館なんでしょ?」と言う。
うみたまごのイメージづくりは完璧だ。

つまり、うみたまごが堂々と示すこれからの行動が、世間の水族館のイメージとなりうるわけだ。
うみたまごが未来の水族館をつくる。
期待しています。


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ところで5/7にこんな光景があったそう。息子(当時5歳)によると「クジラさん」らしい。
ハナゴンドウの楓さんか。その後大丈夫でしょうか。


大分マリーンパレス水族館「うみたまご」 公式サイト
http://www.umitamago.jp/

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